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2014年3月15日土曜日

第7回定例勉強会[肩関節疾患の診かた2 -腱板断裂を中心に-]開催報告

内容:肩関節疾患の診かた2 -腱板断裂を中心に-
講師:立原 久義 先生(大久保病院),鈴木 智 先生(船橋整形外科病院)

日時:2014年3月15日(土) 14:00-18:30
場所:大久保病院 1階会議室,リハビリテーション室

参加者数:60

第7回定例勉強会「肩関節疾患の診かた2 -腱板断裂を中心に-」を開催しました。

大久保病院の立原久義先生の講義では,腱板周囲の解剖,鏡視下腱板断裂修復術(ARCR)の手技,後療法等について話していただきました。

腱板周囲の解剖については,棘上筋と棘下筋の付着部に関する新旧のコンセプトについて説明されました。筋の付着部が新たに解明されたことにより,筋の作用や手術の方法も変化したとのことでした。肩甲下筋の重要性,上腕二頭筋長頭腱の安定化機構,烏口上腕靭帯の組織構造や役割についても詳細に説明されました。

腱板断裂については,原因,症候性・無症候性の腱板断裂の違い,評価の方法,手術の方法,再断裂のリスクについて,動画をまじえて分かりやすく示していただきました。後療法については,多くの研究データに基づき,術後の至適肢位,断裂の大きさと術後成績,早期の他動運動で目指すもの等について示されました。

講義の最後に,参加者に対して「まだまだ不確かなこと,分かっていないことは多くある。当たり前と思わないで常に考えながら診るように。」という熱いメッセージを伝えられました。
立原久義先生の講義
船橋整形外科病院の鈴木智先生の講義では,腱板断裂の症例に対する評価と治療について話していただきました。

腱板断裂の保存症例における理学療法については,腱板断裂の発生要因,先行研究によって示された理学療法の効果,豊富な臨床経験から構築された理学療法のフローチャート,問題点の重要度等について説明されました。さらに,評価(画像のみかた,視診・問診・触診・運動機能検査等)の重要性を示されました。

鈴木先生の講義は,立原先生に話していただいた内容とリンクするところが大いにあり,リハビリテーションに関わるセラピストが評価・治療能力を高め,医師と共通認識をもって治療にあたることの大切さを再認識させられました。
鈴木智先生の講義
続いて症例検討会を行いました。大久保病院の久須美理学療法士が鏡視下腱板断裂修復術後の症例を提示し,評価や今後の治療方針について意見を求めました。
症例検討 (発表者:大久保病院 久須美理学療法士)
これに対し,講師の立原先生と鈴木先生から評価と治療のポイントを指導していただきました。参加者からの活発な質問や意見もあり,活発な討議がなされました。
立原先生と鈴木先生からアドバイスをいただきました
講義予定時間を超過しましたが,参加者のリクエストにこたえていただき,鈴木先生に実際の評価や治療の方法を教えていただきました。

勉強会恒例となりました集合写真です。参加者の皆様,長時間の講義お疲れ様でした。明日からの治療に活かしていきましょう!
集合写真
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