一般社団法人 明石運動器リハビリテーション研究会のBlogです。
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2017年6月20日火曜日

第17回定例勉強会[高位脛骨骨切り術と前十字靭帯再建術,腰椎のMRI画像の読影方法と手術]開催報告

日時:2017年6月17日(土) 14:00-18:00
場所:大久保病院 リハビリテーション室

講演1:「高位脛骨骨切り術と前十字靭帯再建術」
講 師:大西 康央 先生
    (大久保病院 明石スポーツ整形・関節外科センター)

講演2:「腰椎のMRI画像の読影方法と手術」
講 師: 多門 和一 先生
        (大久保病院 明石脊椎外科・腰椎センター)

明石運動器リハビリテーション研究会の第17回定例勉強会を開催しました。今回は,大久保病院明石スポーツ整形・関節外科センターの大西康央先生と大久保病院明石脊椎外科・腰椎センターの多門和一先生をお招きし,大西先生には「高位脛骨骨切り術と前十字靭帯再建術」,多門先生には「腰椎のMRI画像の読影方法と手術」というテーマでご講義して頂きました。

大西先生の講義では,これらの手術の歴史や現状,術後リハビリテーションに至るまでのお話を聞かせて頂きました。
大西先生の講義(1)
日本の平均寿命が男女平均83.7歳(世界1位)で,その中で変形性膝関節症の患者様は総数2500万人を超えると言われています。これに対する外科的治療として,関節鏡視下手術,人工関節置換術,骨切り術が挙げられますが,比較的年齢が若く,スポーツ等の作業を必要とする方には骨切り術を選択されることが多いです。また,前十字靭帯再建術では術式によるリハビリテーションの違いや,筋力の回復過程,スポーツの復帰時期等,私たちも悩むことが多いです。その中で,今回の大西先生の講義は,今後私たちがリハビリテーションを進めるにあたり,非常に有意義な講義となりました。

多門先生の講義は「今更聞けない画像診断」というタイトルで始まり,腰椎MRIではなく,脊柱のMRI・CT・レントゲンの見方を分かりやすく講義して頂きました。
多門先生の講義(1)
私たちリハビリテーション従事者も,圧迫骨折・椎間板ヘルニア・腰椎分離症・すべり症・脊椎損傷等,また交通事故後や外傷後の頚椎症脊椎疾患の患者様と関わらせて頂く事は多くあり,痛みや感覚障害の原因について悩むことがあります。受傷機転や身体機能評価だけでなく画像診断によるこれらの原因解明もセラピストにとって重要な能力であると感じていました。多門先生には実際に症例提示して頂きながら画像診断をして頂いたので,今後私たちがリハビリテーションを実施する際,見るべきポイントが把握できたと思います。

最後に,大西先生より高位脛骨脛骨骨切り術や前十字靭帯再建術について,多門先生より片側進入腰椎後方椎体間固定術(TLIF)と後方進入腰椎椎体間固定術(PLIF)の創部の侵入方法・展開方法についての講義をして頂きました。
大西先生の講義(2)
手術の侵入・展開方法を知ることは,リハビリテーションを進めるうえで非常に重要です。今回のように医師の先生に直接聞けることはなかなか経験できることではなく,今後,術後リハビリテーションをするにあたり,とても参考になりました。
多門先生の講義(2)
今回学んだ事を臨床に活かしていけるように勉強していきたいと思います。ありがとうございました。
文責:黒田竜平

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